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短期インターンシップ生として2名の学部3年生を受け入れました!【参加者の体験談あり】
2024.03.09
  • 3月6日~8日の3日間、学部3年生の学生さん2名を、短期インターンシップ生として受け入れました。

    物理学及び物理化学の基礎レクチャーとレーザー分光実験実習を受講してもらいました。
    実験現場での指導などを率先してくれた大学院生の吉澤くん、金くん、常川くん、スタッフメンバーの皆さんもお疲れさまでした!
    (2名の受講生から下記のレポートをもらいました↓)

    国内最高峰の就学/研究活動支援!

    Aさん(東京工業大学 理学院 物理学系 3年)

     学部4年の研究室配属を目前にし、漠然とした光物理学への興味を持っているという状態で、非線形分光という光を用いた技術で最先端を行く杉本研究室に興味を持ち、今後の研究者を目指す道に向けて何かしら得るものがあるのではないかと考え、インターンに応募させていただきました。

     インターンシップのスタートは、研究室の方々との自己紹介から始まり、皆さん大変柔らかい雰囲気で温かく受け入れてくれたことが印象に残っています。
     その後は、杉本研の研究内容の基礎を理解するためのディスカッションを行い、そこで学習したことを踏まえて実際の研究の様子や実験設備を見学させていただきました。これまでに見たことのないような広い研究室と充実した設備に驚きました ! (充実した設備を謳っていることは知っていましたが、これほど違うとは思いませんでした(笑))
     2日目と3日目には、ディスカッションを通して私の興味の方向に合わせた杉本研究室の研究テーマの深堀や、各先輩が行っている実験について、実際に実験装置に触れさせていただきながら、座学で学習した内容がどのようにして測定に用いられているのかを体験を通して学ぶことができました。

     実験の体験や実験内容の紹介を受けることだけに留まらず、ディスカッションや実験室の先輩方との会話を通して、大学院進学に関する悩みや、大学院進学後のキャリアパスに関するアドバイスなどをいただき、インターネットの情報からだけでは得ることができない生の研究現場のとても重要な経験ができたと感じています。
    今回の体験と先輩方や研究員の方々の多くの助言を通して、漠然としていた光物理学への興味がより具体的になり、研究を行う上で何を大切にし、自分自身の成長の糧になるのはどのような選択なのかを大変考えさせられる3日間になりました。

    Bさん(東京工業大学 理学院 物理学系 3年)

     私は物理学科の大学三年生であり研究室配属を控え,大学院についても考え始めなければいけない時期でした.研究室は物性実験に進むことは確定していたのですが具体的に何を研究するのか,実際の研究環境はどのようなものなのか,大学院から外部に行くべきなのかなど,将来を考えるために応募をしました.

     事前のオンライン面談では私たちの興味について雑談を交えながら聴いていただき,杉本グループで研究していることと関連付けてインターンシップでどのようなことを体験するか考えていただきました.事前課題では古典力学のローレンツ模型に関する問題を解き,初日の座学ではこれの答え合わせを通して2日目以降の内容に関するレクチャーをしていただきました.この際,大学一年生の基礎教養でみるような簡単な問題設定からとても多くのことを導出していて驚きました.

     二日目は櫻井先生に探針増強を用いた和周波発生信号の測定についての説明をしていただいたあと実験室の見学,並びに現在M2の常川さんが研究されている強誘電氷の実験の説明をしていただきました.櫻井先生の話の中で二次元分光を時間的に分解して反応のサイクルを見た話と,これに探針増強と和周波分光を組み合わせてより細かい領域を探索しようという話が印象に残りました.また,強誘電氷の話では基板によって水分子の配向性が変わり巨視的な性質が変化するということが自分の興味と近いところがあったので勉強になりました.

     三日目は3次の非線形分光を用いた埋没固体界面の実験を体験させていただきました.この実験方法は光を組み合わせて共鳴周波数を作るということをうまく使って界面の情報を取り出しておりとても興味深いと思いました.また,3つ目のパルスを遅らせることで見たい信号を取り出すことができるという話は面白かったです.午後は現在杉本グループで進行しているプロジェクトについて説明していただきました.このとき,私たちの興味に合わせて具体的な研究テーマを提案していただき,テーマに対して杉本グループでできることを考えていただきました.また,大学院進学や博士課程について相談に乗っていただきました.

     最後に3日間の体験で考えたことをまとめます.まず始めに実験設備の充実具合です.一人一つ最新鋭のレーザーが使えるような状態でマシンタイムを考えることなく実験できることは大きな魅力だと思います.次に杉本先生と研究室の雰囲気が良いことです.杉本先生はとても話しやすく熱意のある先生で,研究室の方々も話しやすく過ごしやすい環境だと思いました.三つめは研究室に所属する人の分野の多様さです.分光という分野を中心として物質の界面を対象とする物理的な研究から,触媒反応などの化学的な研究まで幅広く研究されており,物理と化学の学際分野をやるならこれ以上ない環境であると思いました.